WiMAXは安い値段で大容量通信が可能なポケットWiFiとして人気の高いサービスです。
しかし「WiMAXは室内で繋がらない」という口コミや評判を聞いて、契約を迷っているという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は室内・屋内利用におすすめのポケットWiFiについてまとめました。
室内・屋内利用におすすめポケットWiFi
室内・屋内で使えるおすすめポケットWiFiを3つ厳選しました。
料金 | 回線 | |
ネクストモバイル | 2,400円(20GB) 3,700円(30GB) 3,100円(無制限) | Softbank |
どんなときもWiFi | 3,280円(無制限) | Softbank、au、docomo |
GMOとくとくBB | 3,239円(無制限)※ | WiMAX、au4GLTE(月間7GB上限) |
※税抜価格
※10GB/3日使うと一時制限あり
結論から先にお伝えすると、電波が届けばWiMAXは室内・屋内でも利用することが可能です。
ただし、WiMAXは電波の特性上、Softbankやドコモ、auといったキャリア回線(LTE)と比較すると使う環境によっては室内・屋内に弱いというのも事実です。特に
- ドアを何枚も通って入るような大きな建物
- 高層ビルに囲まれた場所
- 地下
主に使う場所がこのような場所に該当する場合、WiMAXのポケットWiFiはおすすめしません。
一方で「ネクストモバイル」と「どんなときもWiFi」は、キャリア回線を利用することができるため、室内・屋内でも問題なく利用することができます。
その中でも1ヶ月間に使うデータ量が20GB以内なら、ネクストモバイルを選ぶことで料金をかなり安く抑えることができます。
WiMAXポケットWiFiは室内・屋内で繋がらない?
すでに先述したように、WiMAXポケットWiFiも電波が届けば室内・屋内でも利用することができます。
ただし、WiMAXの電波は障害物に反射しやすい特性があるため、高層ビル・建物が密集する都市部や地下、密閉空間など利用場所によっては電波が弱まり繋がりにくく感じることもあります。
実際、WiMAXは室内・屋内で繋がりにくという口コミがあることも事実です。
wimax、室内だと弱いなあ
— うみの@療養中 (@shachi_Back) 2019年5月19日
有線ではなくwifiで動画アップですか…^^;
私はWiMAXですが室内では電波が弱すぎるので
ポケットルーターをベランダに吊り下げていますよw(田舎あるある)— nanda (@nanda201806) 2019年5月2日
WiMAXが建物内で繋がりにくい理由
では、なぜWiMAXの電波は室内・屋内といった建物内で繋がりにくくなることがあるのでしょうか?
その理由は、WiMAXで使える電波の周波数帯が関係しています。
WiMAXは高周波の電波を利用している
下記表は、UQやドコモ、au、ソフトバンクに割り当てられている周波数帯です。
電波の周波数は、高いほど直進性が強くなり通信速度が速くなるというメリットがある一方、直進性が強い故「障害物を避けて進むのが苦手」という特性があります。
障害物があるとそこで電波が反射してしまうので奥まで届きにくく、大きなビルや地下といった建物内では通信が不安定になってしまうのです。
WiMAXのポケットWiFiはどのプロバイダもUQコミュニケーションズが提供する回線が使われていて、周波数は2.5GHzです。
上記の周波数帯一覧表で見てもわかるように、WiMAXの電波は高周波に該当していることがわかります。
そのためWiMAXのポケットWiFiは室内・屋内では電波が弱くなったり繋がりにくくなってしまうことがあるのです。
一方でドコモやau、ソフトバンクの3キャリアは、700MHzや800MHz、1.5GHzなどの周波数を利用することができます。

上記表の「FDD」となっている部分が、一般的にLTEと呼ばれている周波数帯。
特に700MHz~900MHzの低周波数の電波はプラチナバンドと呼ばれ、繋がりやすいポケットWiFiを選ぶうえでは特に重要な周波数帯です。
WiMAX電波は各キャリアが使える電波よりも高周波のため、WiMAXとLTEを比較すると、どうしてもWiMAX電波は「室内・屋内で繋がりにくい」と言われてしまうのです。
WiMAXが繋がらないのは利用場所や環境によっても異なる
しかし繋がる、繋がらないというのは結局のところWiMAXポケットWiFiを使う場所や環境によっても大きく左右されます。
なぜなら、ポケットWiFiの繋がりやすさは周波数だけの問題ではなく、例えば自宅とWiMAX基地局の場所によっても電波状況は異なりますし、電子レンジなどWiMAXルーターと電波干渉する家電が近くにあっても通信速度に影響してしまうからです。
現に「WiMAXポケットWiFiのスピードテスト結果」の章で実際に私がWiMAXのポケットWiFiを自宅で使った際の実機レビューをしていますが、平均して27Mbps程度の通信速度があります。
このことからも一概にWiMAXのポケットWiFiが室内・屋内で全く使い物にならないというわけではないことがわかります。
地下街やドアを何個も通って入るような奥まった建物内では電波が弱まり繋がらなくなったり圏外になってしまうこともありますが、このような場所でなければ室内・屋内でも使えるケースがほとんどです。
WiMAXポケットWiFiを繋がりやすくする方法
WiMAXの電波は届いているのに「通信が安定しない」「電波が弱い」という場合、ポケットWiFiの使い方を少し変えるだけで劇的に改善する場合があります。
この章では、WiMAXのポケットWiFiを繋がりやすくする方法についてまとめてみました。
ポケットWiFiルーターの置き場所を窓際にする
一番手っ取り早く試すことができるのが、「ポケットWiFiルーターの置き場所を窓際にする」ということです。
これまで説明してきた通り、WiMAXの電波は障害物に弱いため、室内の奥まった部屋に置くよりも窓際に置いた方が電波を強く受信することができます。
ただしWiMAX基地局がある場所やWiMAX電波が自宅までに届くまでの間に障害物となるような高い建物の有無でも電波の強さは変わるため、設置できる窓際が数か所ある場合は、最も電波を受信できる場所を探してみることがおすすめです。
クレードルを利用する
クレードルとはスタンド型の拡張機器のことです。
NEC製のWiMAXポケットWiFi「WXシリーズ」は、Wウイングアンテナと呼ばれる拡張アンテナが搭載されたクレードルとなっているため、アンテナが1~2本しか立たない弱電界の場所であればアンテナが増える可能性があります。
WiFi側もスマホやパソコン等のアンテナ本数が少なければ増える場合があるのでWXシリーズのポケットWiFiを使っていて電波が弱いと感じる方は、クレードルを試してみるのも良いでしょう。
またクレードルがあれば有線LANケーブルでパソコン等のデバイスと接続させることができるので、WiFi環境よりも安定した通信ができる。
パラボラアンテナを自作する
パラボラアンテナとは、電波を集めて遠くに飛ばす時に使われるアンテナのことです。
街中の家やビルにおわん型のアンテナが設置されているのを見かけたことがある方も多いと思いますが、それがパラボラアンテナです。
おわん型をしたパラボラアンテナは、電波を一点に集中させて集まった電波を一定の方向に送信させることができ、この原理がWiMAXの直進性が高く通信速度が速いという電波の性質に活用させやすいとされています。
パラボラアンテナは簡単に自作することができ、金属製のボウルの前にWiMAXポケットWiFiを置くだけです。
自作パラボラアンテナを設置し、WiMAXのスピード約2倍に成功。自作といっても、単にボウルを使っただけですが。 pic.twitter.com/lVb5SlxaW9
— IDAI Lab. (@inzo_1981) 2019年5月6日
出張先のレオパレスのネットがゴミなのでWiMAXを契約したが電波入らず…
悔しいのでボウルとまな板スタンドでパラボラアンテナ自作したら電波が無事に入りました pic.twitter.com/BktnHEMab8
— H a Y a T o (@flegmin) 2018年11月5日
実際、パラボラアンテナを自作した人の口コミでは「通信速度が2~3倍になった」「全く入らなかったWiMAX電波が入るようになった」などのレビューがあり、自作パラボラアンテナの効果は絶大です。
金属製のボウルは100均で購入できるキッチンアイテムで代用できるので、お金をかけずに簡単に電波の強度をアップさせることができます。
無線LANルーターを使う
「ポケットWiFiのアンテナは立っているけど、スマホやパソコンのWiFiアンテナ本数が少ない」という場合、無線LANルーターの利用がおすすめです。
一般的なポケットWiFiルーターのWiFi出力は無線LANルーターより低く、遠くに電波を飛ばすことができません。
一方で無線LANルーターはのWiFi出力は大きいため、自宅の隅々まで電波を飛ばすことができ、自宅の広い範囲をカバーすることができます。
ポケットWiFiルーターが置いている部屋とパソコンやスマホ等を使う場所が離れている場合、無線LANルーターの効果を特に感じられると思います。
無線LANルーターとポケットWiFiを接続する場合は、クレードルを使って有線接続させる方法が一般的ですが、クレードル未対応端末(W06)を使っている場合やクレードルを購入していな方は「無線LAN中継機」を利用すると良いでしょう。
WiMAXルーターの周波数を切り替える
WiMAXルーターの周波数を切り替えるのは「電波は届いているけどスマホやパソコンのWiFi受信感度が悪い、通信速度が遅い」という場合におすすめの方法です。
WiMAXルーターとスマホやPCを繋ぐワイファイには、
- 2.4GHz
- 5GHz
の2種類があり、それぞれの周波数にはメリット・デメリットがあります。
2.4GHzは、壁や床などの障害物があっても繋がりやすいのですが、WiMAXルーター以外にも電子レンジなど様々な家電製品に使われている周波数なので、電波干渉しやすく速度が遅くなってしまうことがあります。
一方で5GHzは、壁や床などの障害物に弱いものの、他の機器ではあまり使われていない周波数のため電波干渉されることが少なく2.4Ghzより通信速度が速くなります。
これらの特性から、スマホやPC等の機器とWiMAXポケットWiFiルーター間に障害物がなく同じ部屋で使う場合や、近くに電子レンジ等の家電製品がある場合は高速通信が可能な5Ghz。
ポケットWiFiルーターとスマホ・PCを別部屋で使うなど、床や壁などの障害物がある時は2.4GHzに周波数を切り替えて使うと通信が安定しやすくなります。
WiMAXポケットWiFiの室内スピードテスト結果
スピードテストアプリを使ってWiMAXポケットWiFiの実機レビューをした結果をまとめました。
WiMAXルーターは「W05」を使用し、スマホ(iPhone)の速度を計測しています。
場所 | 時間帯 | 下り速度(Mbps) | 上り速度(Mbps) | Ping(ms) |
室内 1 (非木造住宅) | 15時台 | 14.4 | 1.14 | 40 |
18時台 | 35.7 | 2.50 | 77 | |
21時台 | 53.2 | 11.1 | 60 | |
23時台 | 18.3 | 2.03 | 77 | |
2時台 | 33.5 | 3.48 | 51 | |
車内 | 18時台 | 15.9 | 1.45 | 67 |
室内 2 (非木造住宅) | 9時台 | 31.1 | 4.86 | 57 |
私の自宅では常に3~4本のアンテナが立っており、圏外になったり電波が入らなかったということはありません。
下り通信速度は10Mbpsもあれば快適にネットサーフィンや動画視聴できると言われているのでWiMAXポットWiFiでも充分です。
上りは通信速度に関しては、大容量のデータをアップする場合WiMAXの上り速度では少し厳しいかもしれませんが、SNSに写真や動画をアップする程度なら可能です。
Ping値は一般的に50ms以上になると遅いと言われているので、WiMAXポケットWiFiでオンラインゲームをする場合はタイムラグを感じるかもしれません。
室内・屋内で繋がりやすいポケットWiFiまとめ
私の実体験も踏まえたうえで、WiMAXポケットWiFiは室内・屋内でも繋がります。
データ量が使い放題で値段も安いためコスパも凄く良いです。
ただし、WiMAXポケットWiFiは
- 何枚ものドアを通って入るような大きな建物
- 高層ビルに囲まれた場所
- 地下
といった場所では繋がらなくなる可能性が高くなります。
このような場所で使うことが多い方や、より繋がりやすいポケットWiFiを探しているという方は冒頭でお伝えしたLTE回線が使える「ネクストモバイル」や「どんなときもWiFi」がおすすめです。
また今回紹介した3社のポケットWiFiは全て「初期契約解除」対象サービスです。

初期契約解除とは、8日以内であれば契約を解除できる制度。
実際に試して電波の入りが悪ければ解約金なしで契約を解除することができるので、安心して利用できるプロバイダばかりです。
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